優しい口溶けの、懐かしく素朴な味わい。それはルイ14世も絶賛したと言われる、フランス最古の大麦キャンディ『シュクル・ドルジュ』。

 中世のパリ1638年、南東セーヌ=エ=マルヌの小さな村「モレ・シュル・ロワン」で天使の聖母ベネディクト修道院のシスターによって生み出されました。

その秘伝のレシピを忠実に受け継ぎ、直径5センチにも満たないほどの小さなアンティークの美しい化粧缶に、ぎっちりと十数粒も詰め込まれ、今も変わらず、輸入食品を扱う店などで手にすることができます。

表にロイヤルブルーと黄金色に輝く紋章、裏にはロワン川沿いの風景、さらに縁はぐるりと原料の大麦の絵がつらなり、むしろ飴よりお気に入りの練り香水やリップバーム入れか、大切なピルケースに似つかわしい恭しさを湛えています。当然昔は、薬と同じ価値効能のあるものとして砂糖菓子やチョコレートは貴重品で王侯貴族の服するものだったわけで、復刻された装いはまさにその証の名残りと言えますよね。ちょっとしたお礼に品格や上質さを添えたい時に覚えていると重宝な定番佳品ですね。